2026年4月、国会でひとつの爆弾が静かに炸裂しました。
日本保守党の百田尚樹議員が参議院経済産業委員会に持ち込んだのは、オランダの名門・アムステルダム大学が発表した研究報告書『Borderless Welfare State(境界なき福祉国家)』。25年間・1,700万人分のデータを分析した、欧州でも類を見ない規模の移民財政研究です。
そこに記されていた数字は、衝撃的なものでした。
出身国によって、移民1人あたりの財政への「貢献」と「負担」には、天と地ほどの差があるというのです。北欧・北米・日本出身者はプラス3,000〜4,000万円超の貢献をする一方で、特定の地域出身者は1人あたり最大▲1億2,496万円もの純負担になるという試算。
百田議員はこの数字を突きつけ、政府に問いました。「日本でも同様の試算を行っているのか」と。
政府の答えは、あっさりしたものでした。
「試算していません」
この一言こそが、実は最も深刻な問題の核心です。日本は今、技能実習制度の廃止・育成就労制度への移行、特定技能の拡大など、事実上の移民受け入れ拡大を進めています。在留外国人数は過去最多を更新し続けている。それなのに、財政的なコスト試算は「行っていない」——つまり、データなき政策決定が続いているということです。
もちろん、この議論には慎重に考えるべき点もあります。オランダのデータをそのまま日本に当てはめることはできません。「出身国」は統計上の傾向であって、個人を語るものではない。経済コストだけが移民政策の評価軸ではない——そうした反論も、誠実に向き合う必要があります。
しかし、だからといって「計算するな」「公表するな」でいいのでしょうか。
ヨーロッパはすでに、この問いと正面から向き合い、苦い教訓を得ています。日本はその経験を「対岸の火事」として無視し続けられるのか。
「不都合な数字」を隠すことは、本当に正義なのか。
本記事では、オランダの報告書の内容、出身国間でなぜここまで差が生まれるのかの構造的な理由、政府が試算をしない4つの背景、そして私たちが本当に問うべき3つの問いを、批判的な視点も交えながら徹底的に掘り下げています。
賛成でも反対でもなく——まず、知ってほしいのです。














