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まずは「知る事」から始まる

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2025年3月14日、台湾の頼清徳総統が行った演説が、静かに、しかし確実に波紋を広げています。

その内容はこうです。

「日本が台湾を植民地化したのは、東アジア共栄圏を推進するためでした。国民党政府が台湾に来たのも同じで、ただ大陸反攻の足掛かりに過ぎませんでした。特に、国民党政府が台湾に来た後の台湾の人々に対する扱いは、日本による植民地統治より悪いものでした」

これは単なる歴史評価の話ではありません。現職の国家元首が、自国の「建国神話」とも言える国民党の歴史的役割を公式の場で否定した、極めて重大な発言です。


二・二八事件という「消された記憶」

頼総統の発言の背景を理解するには、1947年の「二・二八事件」を知る必要があります。

第二次大戦後、日本統治から解放された台湾に、中華民国(国民党)政府が乗り込んできました。しかし解放の喜びも束の間、国民党軍は台湾の民衆に対して凄惨な弾圧を行います。推定で数万人が虐殺され、その後も「白色テロル」と呼ばれる政治弾圧が数十年にわたって続きました。

皮肉なことに、日本統治時代を実際に経験した台湾の人々の多くが、「日本時代の方がまだマシだった」と口をそろえて語ったといいます。インフラ整備、法の支配、教育制度――不完全ではあっても、一定の秩序があった時代と比較したとき、国民党による収奪と粛清は、それ以上に理不尽なものとして映ったのです。


ここからが「陰謀論的」視点です

少し角度を変えて考えてみましょう。

なぜ、この発言が今まであまり大きく報道されなかったのでしょうか。

一つの見方として、「反日教育」によって形成された中国本土の世論と、台湾の実際の歴史認識の乖離が広まることを、中国共産党が非常に恐れているという構図があります。中国共産党にとって、「日本=悪」という図式は、国民の不満をそらすための便利な道具です。国内の経済格差、言論弾圧、少数民族問題――これらすべての矛先を「外敵」に向けるため、反日感情は党によって意図的に管理・増幅されてきたという見方は、研究者の間でも広く共有されています。

しかし台湾の現実はどうでしょうか。台湾では、日本統治時代を「懐かしむ」文化が一定程度存在します。これは「親日ポーズ」でも「歴史の美化」でもなく、国民党による暴力的統治との相対的な比較の中から生まれた、リアルな民衆の記憶です。

この「台湾人の記憶」が広く知られれば、中国本土の人々が「私たちは本当に正しい歴史を教わってきたのか?」と疑問を持ち始めるかもしれない。それこそが、共産党が最も恐れるシナリオではないでしょうか。


「日本の植民地支配は絶対悪だった」という一面的な歴史観は、長年にわたって日本国内でも「常識」として流通してきました。もちろん、植民地支配に伴う苦しみや不条理は事実として存在します。それを軽視するつもりは一切ありません。

ただ、台湾という現場からの声として「それよりも酷い統治があった」という証言が出てきたとき、私たちは複数の視点から歴史を見直す勇気を持つ必要があります。歴史とは、一つの「正解」に収斂するものではなく、様々な立場からの記憶が交差する、複雑な織物のようなものです。

中国共産党の「反日教育」が意図的に作り上げた歴史像と、台湾の民衆が生きた記憶の中から語る歴史像。どちらが「真実に近いか」を判断するための材料を、私たちはもっと積極的に集めるべき時代に来ているのかもしれません。

頼清徳総統の発言は、そんな「歴史の再検討」への、静かな、しかし力強い呼びかけのように聞こえます。

上城 孝嗣

日本を愛する人と繋がりたい🇯🇵🌸毎日「気づき」を提供するために発信中! 嘘を教える教育や、メディアに破壊され続けてきた日本人の魂。まずは何事にも好奇心を持ち、世界にも目を向ける事。これまで知らなかった多くの事を学ぶと全てが繋がって真実が見えてきます。 「知らないのは恥ではない、知ろうとしないのが恥である」

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