「ヴィトンが鬼滅を訴えて負けた」——このウワサ、信じていませんか?
「ルイ・ヴィトンが『鬼滅の刃』を著作権侵害で訴えて、返り討ちにあった」
SNSやまとめサイトで、こんな話を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。竈門炭治郎の羽織の緑と黒の市松模様が、ヴィトンの看板柄「ダミエ」に似ている。だからヴィトンが集英社を訴えた。でも1700年の歴史を持つ日本の伝統模様の前に、130年ちょっとの歴史しかないブランドは敗れ去った——。なんとも痛快で、しかも「日本スゴイ」的なカタルシスもあって、拡散したくなる気持ちはよくわかります。
けれど、ここではっきりさせておきたいことがあります。この「ヴィトンが鬼滅を提訴した」という話、実は事実とは少し違うのです。
正直に言うと、私も最初にこの話を聞いたときは「へえ、面白い」と鵜呑みにしかけました。でも調べれば調べるほど、実際に起きていたことは、巷で語られている物語よりもずっと地味で、そしてずっと本質的な問題をはらんでいることがわかってきました。今日はその「本当の話」を、一緒に紐解いていきたいと思います。














