アメリカで今、空前規模の反トランプ運動が続いているのをご存知ですか?
「No Kings(王はいらない)」と書かれたプラカードを掲げた人々が全米の街頭を埋め尽くし、2025年6月の初回デモでは推定500万人以上、同年10月には700万人近くが参加したとされています。日本の在ニューヨーク総領事館も邦人向けに「不用意に近づかないよう」と注意喚起を出すほどの規模で、今年2026年3月28日にも全米3000カ所以上で開催が呼びかけられています。
一見すると、市民が自然発生的に立ち上がった草の根運動のように見えます。でも本当に「草の根」なのでしょうか?
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ニューヨークで「共産主義革命」を叫ぶ集団が登場
今回のデモで特に注目を集めているのが、ニューヨーク市内の行進中に共産主義グループが群衆に向かって「解決策はただ一つ——共産主義革命だ!」と声高に叫んでいる映像です。
アル・シャープトン牧師やロバート・デ・ニーロといった著名人が「権威主義への抵抗」として参加する平和的なデモの中に、こうした過激な主張を持つグループが紛れ込んでいるのです。もちろん参加者の大半は普通の市民です。でも、この運動の「中身」を少し掘り下げてみると、なかなかに興味深い構造が見えてきます。
「リーダーなし」は本当か?——500団体・3000億円ネットワークの実態
No Kings運動は公式には「リーダー不在の分散型運動」を名乗っています。ところがFox News Digitalの調査によると、約500の団体が連携し、合計で年間約30億ドル(日本円で約4500億円)の収益を持つネットワークがこの運動を支えているというのです。
その中核にいるのが「Indivisible(インディビジブル)」という民主党系の政治アドボカシー団体です。Indivisibleはジョージ・ソロスのオープン・ソサエティ財団から300万ドルの助成金を受け取っており、「社会福祉活動の支援」という名目がついています。このソロスの名前、保守派にとってはほとんど「悪の元締め」扱いですが、実際に資金の流れがあることは事実です。
さらにもう一人の「黒幕」として名前が挙がるのが、ネヴィル・ロイ・シンガムという人物です。彼はアメリカ人のテック実業家でありながら、自身を公言された共産主義者として中国・上海に在住しています。シンガムはニューヨークの「People’s Forum(人民フォーラム)」や「Party for Socialism and Liberation(社会主義解放党)」、反戦団体の「CodePink」といった組織に長年にわたって資金を提供しており、CodePinkの共同創設者ジョディ・エバンスはシンガムの妻でもあります。
「革命」メッセージの組み込み——大衆運動の乗っ取り戦術
陰謀論的な観点から見て面白いのが、こうした過激グループの「乗り込み」戦術です。
内部コミュニケーションや公開投稿の中では、「この大規模デモを革命的目標を推進するための好機として活用せよ」という指示が飛び交っています。「抗議の一日を、人民運動の長期的な成果に変えよ」という言葉が広く拡散されており、これはもう単なる市民運動の話ではありません。
デンバーでは赤軍合唱団のイメージや、スターリン・毛沢東を想起させるソビエト的シンボルを使ったポスターが出回り、フィリピンの共産主義運動と連帯するアナックバヤンという団体のメンバーも参加しています。CodePinkに至っては、ベネズエラのマドゥロ大統領やイランの故ホメイニー師、習近平を支持するポスターを過去に掲げているほどです。
ソロス・中国・共産主義——陰謀論が「事実」に近づく瞬間
「ソロスが世界中の左翼運動に資金提供している」という話は、長らく陰謀論の定番として笑われてきました。でも今回のNo Kings運動をめぐる資金の流れを見ると、少なくとも「完全なデマ」とは言い切れない状況になっています。
Indivisibleは、2023年にオープン・ソサエティ財団から2年間で300万ドルの助成金を受けており、これは公式の記録にも残っています。一方で、中国在住のシンガムが関与する団体群が「革命」メッセージをデモに持ち込もうとしていることは、中国の対米影響工作という文脈でも注目に値します。
トランプ政権側もこの問題を見過ごしておらず、ホワイトハウス報道官は「左翼系の資金提供ネットワーク」がデモを支援していると批判しています。共和党のテッド・クルーズ上院議員は、抗議運動の資金提供者に対してRICO法(組織犯罪対策法)の適用を可能にする法案まで提出しています。
市民の怒りは本物でも、その出口は誰が設計している?
念のため付け加えておくと、700万人が街に出たその「怒り」は本物だと思います。トランプ政権の移民政策や権威主義的な傾向への不満は、多くのアメリカ市民が実際に抱いている感情です。
でも「怒り」というエネルギーは、それをどこに向けるかによって全く違う結果を生みます。「私たちが話しているのはリベラル派の動員ではない。暴力を権力奪取の道具として利用することを厭わない、より広い運動の話だ」という専門家の指摘は、少々背筋が寒くなります。
草の根のように見える大規模運動の裏に、巨大な資金と明確なイデオロギーを持つネットワークが存在する——この構造自体、陰謀論というより「現代の政治の現実」と言ったほうが正確かもしれません。
「王はいらない」と叫ぶ群衆の後ろで、誰かが静かに糸を引いているとしたら? その問いを持ちながら、次のニュースを見てみてください。
※本記事は保守系メディアを含む複数の報道を参照しています。資金提供に関する情報の一部は保守系メディアの調査報道に基づいており、主催者側はデモの分散型・草の根的性格を主張しています。情報は批判的に読むことをお勧めします。
NYCで「No Kings」デモがさらに過激化。ニューヨークの抗議デモで共産主義グループが群衆と行進しながら「解決策は一つだけ、共産主義革命だ!」と叫んでいます。
「No… pic.twitter.com/mYdngHRPzO
— 🌸上城孝嗣 (@taka_peace369) March 29, 2026











