「因果関係がはっきりしない」――このフレーズ、最近よく聞きませんか?
コロナワクチン接種後の体調不良や、大切な家族を突然亡くしてしまったという声に対して、厚生労働省が繰り返し使ってきた言葉です。健康被害の報告件数も、救済制度への申請件数も、これまでに例のないペースで積み上がっているにもかかわらず、この説明だけが変わらず繰り返されているのです。
実はこの「因果関係がはっきりしない」という言葉、日本の薬害の歴史の中で、何度も何度も聞かれてきたフレーズでもあります。
サリドマイドによる胎児の障害、キノホルムが引き起こしたスモン、非加熱血液製剤によるHIV感染、フィブリノゲン製剤によるC型肝炎、クロロキンによる網膜症、繰り返される筋肉注射による筋短縮症、そしてヒト乾燥硬膜によるヤコブ病感染。日本という国は、これだけ多くの薬害を経験してきました。
これらに共通するのは、危険性を示す情報がすでにあったにもかかわらず対応が遅れたこと、そして被害者が声を上げるまで因果関係が長く「不明」とされ続けたことです。渦中では懐疑的に扱われ、時間が経ってから、実は見過ごされていた兆候の存在が明らかになる。そのパターンが、あまりにも繰り返されてきました。
なぜ因果関係の証明はこれほど時間がかかるのか。救済制度はなぜいつも「後追い」になってしまうのか。そして今、私たちの目の前で起きていることを、この歴史からどう読み解けばいいのか。
断定するのではなく、過去から学んだ目で、今を静かに見つめ直す。それだけで、見える景色は大きく変わってくるはずです。
不安を煽りたいわけではありません。むしろ大切なのは、「疑うこと」を恐れない社会をつくることだと思っています。国や企業の発表を鵜呑みにするのでもなく、かといって全てを陰謀だと切り捨てるのでもなく、一次情報にあたり、複数の視点から物事を見て、自分の頭で判断する。そんな姿勢こそが、次の薬害を防ぐための、一番の力になるのではないでしょうか。
そんな「気付き」のきっかけになればと思い、この記事を書きました。ぜひ本編もじっくりお読みいただけたら嬉しいです。














