奥山から里山へ野生動物がおりてきてしまうのは、「食べるものがないから」
奥山の動物のための実をつける広葉樹が減り、人のための杉や檜ばかりが人工的に増えている。
森は水を蓄える力を失っている。
その結果が、水不足や災害、そして今、丹沢湖の貯水率 約30%という危機的な現実。
それでも問題は、「動物が悪い」で片付けられてしまう。
違います・・・原因をつくっているのは人間です。
全ての命に向き合う本物の猟師さんは、むやみに命を奪う“駆除”はしない。
守るべきは命であり、本来の自然の姿。
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メディアが伝えない「本当の原因」
テレビをつければ、クマが人を襲ったニュースが流れてくる。「危険だ」「怖い」「駆除を」——そんな言葉が繰り返され、視聴者の心にクマへの恐怖と嫌悪が刷り込まれていくんです。
でも、ちょっと待ってほしいんです。
クマはなぜ、人里に降りてくるのか。そこを報じるメディアは、ほとんどありません。「クマが悪い」で話が終わってしまう。でも本当にそうなのでしょうか?
答えはシンプルです。山に食べ物がないから、降りてくるんです。
森が死にかけている
かつて日本の山には、ナラやクヌギ、ブナといった広葉樹が豊かに茂っていました。秋になればドングリが実り、クマをはじめとする多くの野生動物たちの「食卓」が自然に整っていたんです。
ところが今、その森が変わってしまいました。
戦後の拡大造林政策によって、全国の山は画一的な杉・檜(ひのき)の人工林に置き換えられました。実をつける広葉樹が減り、動物たちのエサ場が失われていきました。さらに近年では、山の奥深くにまで大規模なメガソーラーが建設され、動物たちは住処を追われ、食料を奪われています。
これは「自然現象」ではなく、明らかに人間が引き起こした「人災」です。
森が水を蓄える力を失えば、水不足が起きます。土砂崩れが起きます。そして実際、神奈川県の丹沢湖では貯水率が約30%という危機的な状況に追い込まれているんです。それでも「問題は動物が悪い」と片付けられてしまう。このおかしさに、もっと多くの人が気づいてほしいと思います。
猟師・杉本さんと「豊猟会」の10年間
そんな現実に、正面から向き合い続けている人たちがいます。
神奈川県山北町の猟師・杉本さんと仲間たちが集う「豊猟会」。彼らは10年以上前から、山の奥にクヌギのどんぐりの木を植え続けてきました。「奥山再生プロジェクト」と呼ばれる、地道な植樹活動です。
驚くような武器も、行政の大きなバックアップも、派手なキャンペーンもない。ただ、ひたすらに木を植え続けた。
そしてついに——10年前に植えた一本のクヌギに、クマが食べに来たそうです。
これは、単なる「クマが来た」という話ではありません。10年という歳月をかけて、命の循環が少しずつ取り戻されてきたという、静かな、でも確かな証明なんです。
山に食べ物があれば、動物たちは人里に降りてくる必要がない。この当たり前のことを、丁寧に、愚直に実現しようとしている人たちがいる。その事実に、素直に胸が熱くなりました。
本物の猟師は「命」に向き合う
杉本さんたちのような「本物の猟師」は、むやみに命を奪いません。
「駆除」という言葉はよく聞きますが、それは「管理」ではなく「排除」です。目の前の問題を見えなくするだけで、根本的な原因には何も触れていない。
本物の猟師は違います。なぜ動物が山を下りてくるのか、なぜ森が荒れているのかを知っているから、「殺す」よりも先に「還す」ことを考えるんです。命を守ることと、自然を守ることは、本来ひとつながりのことだから。
保護活動も同じです。目の前の一頭を救うだけでなく、「なぜこの命が追い込まれているのか」という構造的な問いに向き合わなければ、問題は何も変わりません。
変わらなければならないのは、私たち人間です
クマを山へ還すために必要なのは、駆除の強化ではなく、山を再び豊かにすることです。
広葉樹を植えること。無秩序なメガソーラー建設を見直すこと。森の生態系を守る政策を求めること。そして何より、「問題の原因をつくっているのは人間だ」という認識を、もっと多くの人が持つことです。
見て見ぬふりを続ければ、この問題は必ず私たち人間に返ってきます。水不足、土砂災害、生態系の崩壊——すでにそれは始まっています。
今、変わらなければならないのは、自然でも動物でもなく、私たち人間なんです。
奥山再生プロジェクトを、みんなで応援しよう
神奈川県山北町を拠点に活動する「奥山再生プロジェクト」は、一本一本の植樹から森と命の循環を取り戻そうとしています。
地味で、時間のかかる活動かもしれません。でも、10年後に「クマが食べに来た」という報告が届くような、そんな種まきを続けている人たちがいる。それはとても大切なことだと思います。
関心を持つこと、発信すること、できれば支援すること。小さな行動が、確かに森と命をつないでいきます。
クマを恐れる前に、まず森に目を向けてみてください。そこに、すべての答えがあるはずです。
✅豊猟会「クマを里から奥山に返す」
インスタ:https://www.instagram.com/houryokai/
山北町のHP:https://www.town.yamakita.kanagawa.jp/
【クマ問題】「駆除」ではなく「山へ還す」という選択。オールドメディアは「熊は怖い」「熊は人を襲う」などの印象操作で必死のようですが、何が目的なのでしょうか?明らかにクマを駆除させる方向へ印象操作しているように感じます。… pic.twitter.com/P9TH3SpI36
— 🌸上城孝嗣 (@taka_peace369) April 10, 2026











