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言葉が凶器になる時代に、それでも言い続ける理由

2022年11月、社会学者・宮台真司氏が何者かに刃物で首や後頭部を複数回刺され、重傷を負った。

あの衝撃的な事件から時間が経った今、宮台氏は言論活動を再開している。退院後に語った言葉が印象的だった。

「自身の言説や表現が、人々にどういう印象を与えうるのかという多角的な検証を行なっている」

批判的知識人として、あれだけの目に遭ってもなお、自分の「言葉の影響力」を見つめ直そうとしている。単なる被害者としてではなく、言論人として正面から向き合おうとする姿勢には、正直、頭が下がります。

落合陽一氏との対話の中でも浮かび上がってくるのは、「言論の力」という問いです。現代社会では、言葉はSNSを通じて瞬時に広がり、時に人を傷つけ、時に社会を動かす。それでも「言い続けること」の意味とは何なのか。


“クソ社会” と向き合うことの意味

宮台氏の言葉は刺激的で、挑発的で、時に人を不快にさせる。”クソ社会に生きるクズ共”というような表現は、聞いた瞬間に反発したくなる人も多いはずです。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいのです。

その言葉の奥にあるのは、「今の社会の構造的な問題を直視せよ」というメッセージだったりする。耳触りの良い言葉だけで溢れた世界で、あえて不快感を与えることで、人々の思考を揺さぶろうとしているわけです。

それが「良い」かどうかは置いておくとして、少なくとも宮台氏は本気で社会と格闘してきた。その格闘の果てに、命を狙われるという極限の経験をした。

現代社会における「言論の力」を問い直すとき、まず考えたいのはこういうことです。

言葉は、人を傷つける。と同時に、人を救うこともある。


あなたの周りに「苦言を言ってくれる人」はいますか?

話を少し身近なところに引き寄せます。

リアルでもネットでも、自分に苦言を言ってくれる人を避けたり、嫌ったりする人は多いですよね。耳の痛いことを言ってくる人より、何でも肯定してくれる人の方が居心地いいのは当然のことです。

でも、ちょっと考えてみてください。

自分を褒めてばかりいる人、当たり障りのないことしか言わない人、常に空気を読んで同調してくれる人──そういう人たちに囲まれた環境で、あなたは本当に成長できていますか?

むしろ、無駄な時間を費やしているだけかもしれません。

「いざという時に助けてくれる仲間」というのは、都合の良い時だけ現れる人ではなく、あなたが間違っているときに「それは違う」と言えるような人のことだと思います。心を割って話せる相手、お互いに気づきを与え合える人間関係。そういうものが、人生の本当の資産になっていくんじゃないでしょうか。


「快適な繭」の中に閉じこもっていないか

SNSのアルゴリズムは、あなたが見たいものを見せ、聞きたいことを聞かせ続けます。自分の意見と似た意見ばかりが集まるエコーチェンバーの中に、人はどんどん閉じこもっていく。

これは現代社会の大きな問題のひとつです。

宮台氏のような論客が、時に激しい言葉で挑発し続けることには、そういう「快適な繭」を破ろうとする意図があったのかもしれません。言論の自由とは、心地よい言葉だけを守るためにあるのではなく、不快で耳障りな言葉も含めて、社会に流通させることで成り立っているはずです。

そして同じことが、個人の人間関係にも言えます。

あなたにとって「心地よい人間関係」だけを選び続けていると、気づかないうちに視野が狭まり、思考が固まり、本当に必要な気づきを受け取れなくなっていく。


喜びを分かち合える関係は、本音から生まれる

「人々はどう喜びを共有できるようになるのか」──この問いは、宮台氏が言論再開後に語った言葉の中でも特に印象的でした。

本当の喜びを分かち合えるのは、表面的なつながりの中ではなく、本音でぶつかり合える関係の中からじゃないかと思っています。

苦言を言い合えること。不快な議論をくぐり抜けた先に、深い信頼が生まれること。そういう体験を積み重ねた相手とだからこそ、喜びを本当の意味で共有できる。

宮台氏が命がけで続けてきた「言論」というものの価値を、あの事件はある意味で逆説的に証明したのかもしれません。

言葉は、時に人を傷つけ、時に命さえ脅かす。それでも言い続ける人がいる。そしてその言葉に、誰かの人生が変わることがある。

あなたの周りに、「苦言を言ってくれる人」は、いますか?

上城 孝嗣

日本を愛する人と繋がりたい🇯🇵🌸毎日「気づき」を提供するために発信中! 嘘を教える教育や、メディアに破壊され続けてきた日本人の魂。まずは何事にも好奇心を持ち、世界にも目を向ける事。これまで知らなかった多くの事を学ぶと全てが繋がって真実が見えてきます。 「知らないのは恥ではない、知ろうとしないのが恥である」

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