かねてから囁かれていた疑惑が、ついに現実となりつつある。
元プリンス・アンドリュー(エリザベス女王の次男、現在は王子の称号を剥奪されている)が、ジェフリー・エプスタイン関連の**公的職務上の不正行為(Misconduct in Public Office)**の疑いで逮捕されたと報じられ、英国内はもちろん世界中に衝撃が走っている。
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ピアーズ・モーガンが言い切った「前代未聞の危機」
著名なコメンテーターであり、歯に衣着せぬ発言で知られるピアーズ・モーガンは、今回の件についてこう断言した。
「君主制の未来に対するこれほど大きな脅威を、私はこれまで一度も見たことがない。今まさに展開している出来事ほどのものを!」
モーガンといえば、王室に対しても辛口な一面を持ちながらも、基本的には王室擁護派として知られている。そのモーガンがここまで言い切るということは、事態の深刻さが並大抵ではないことを示している。
単なるスキャンダルではなく、王室そのものの存続を揺るがしかねない問題として、今やイギリス国内での議論は沸騰している。
そもそも、アンドリュー王子とエプスタイン疑惑とは?
ジェフリー・エプスタインといえば、未成年者への性的人身売買に関わったとして2019年に逮捕・拘置中に死亡したアメリカの富豪。彼の”人脈”には世界中の権力者たちが名を連ねており、アンドリュー王子もその一人として長年、疑惑の目を向けられてきた。
アンドリュー王子は2019年にBBCの有名インタビューに登場し、自らの潔白を主張しようとした。しかしその内容が逆効果となり、「汗をかかない体質なので当時の行動を覚えていない」などの不自然な説明が世論の反感を買い、王室内外から猛批判を受けた。その結果、王室の公務から事実上の引退を余儀なくされ、軍の名誉称号も剥奪された。
その後2022年には、性的人身売買の被害者であるヴァージニア・ジュフリー氏との民事訴訟で、金銭的な示談(金額非公開とされるが1000万ドル規模とも)が成立。「法的解決」という形で幕引きを図ったが、それで疑惑が消えることはなかった。
「まだ氷山の一角」──王室の本丸にも波及か
今回の逮捕報道で特に注目されているのが、「これはまだ氷山の一角に過ぎない」という見方が多方面から出ていることだ。
エプスタイン事件の関係資料は今も少しずつ公開が続いており、その度に新たな名前や事実が浮上している。アンドリュー王子の件が表面化することで、さらに深いところにある”本丸”──王室の中枢や、より広範な権力ネットワーク──への追及が始まる可能性を指摘する声は少なくない。
英国の君主制は近年、ヘンリー王子夫妻の離脱問題やチャールズ国王の健康問題など、様々な試練に直面してきた。しかしそれらとは次元が違う、刑事事件としての疑惑が王族に直撃するというのは、現代の王室史においてほぼ前例のない事態だ。
王室の存続が問われる時代へ
共和制移行を求める声は英国内で以前から一定数存在していたが、今回の件でその動きが加速するかもしれない。「税金で生活する王族が、このような疑惑の中心にいることを許容できるのか」という問いは、単なる感情論ではなく、制度そのものへの疑問として多くの国民の心に刺さっている。
チャールズ国王やウィリアム皇太子にとっても、アンドリューの問題は「他人事」では済まされない。王室ブランドへのダメージは計り知れず、今後どう対処するかが問われている。
事態はまだ動いている。エプスタインの”闇”は深く、そしてまだすべてが明らかになったわけではない。この件が英国王室の、ひいては君主制という制度そのものの命運をどう左右するのか──世界が固唾を呑んで見守っている。







